そもそも資本金って何?多い方が良いの?正しい見方って?

(最終更新日:2018/11/5)

そもそも資本金って何?多い方が良いの?正しい見方って?のイメージ

会社の概要を見ると、会社の正式名称、代表取締役の名前の次に記載されているのが「資本金」ですよね。何となくその額が大きいと立派な会社であるような気もしますし、少ないと「この会社大丈夫なのかな…?」と思ってきた方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな会社の資本金がどのようなものであるか、そしてそれをもとにどのような判断ができるのかをこの記事では解説します。

この記事のもくじ

正社員への第一歩は、転職相談から

既卒、フリーターへの就職支援は、ニーズの高まりとともに専門の就職支援会社も増えています。独自のノウハウを持ち、無料とは思えないほどのサポートを受けられるのも大きなメリット。転職活動成功への最短ルートと言っても過言ではありません。

資本金はどういうもの?

結論から言うと事業をスタートする際に、自分で用意できる運転資金(自己資金)を「資本金」と呼び、「会社の持つ体力、そして規模」をあらわす指標となる金額です。 この金額が大きければ大きいほど、会社の資金繰りは容易になりますし、金融機関から借り入れをせずに事業を展開することができるケースもあります。ただし、会社を設立した際の資本金が1,000万円以上だと、設立初年度から消費税の課税対象業者となります。それ以下であれば消費税は2年間免除されるので、そのあたりを考慮した上で決めるのが一般的です。

理想的な資本金の金額は?

資本金として記載されている金額が大きければ大きいほど安心できる企業のように思えますが、実際資本金の理想的な金額とはどの程度なのでしょうか。かつては最低資本金制度というものがあり、株式会社を設立するためには1,000万円、有限会社を設立するためには300万円の資本金を用意する必要がありましたが、現在では撤廃され、極論資本金1円からでも株式会社を設立することができるようになりました。

話を資本金の理想的な金額に戻すと、「資本金は○○万円程度が妥当」という金額は存在しない、というのが答えになります。というのも、設立する会社のビジネスモデルや設備投資に必要な金額の大小によっても大きく違いが出るからです。在庫を持たず、大掛かりな設備を必要としないビジネスモデルの会社であれば、そこまで大きな金額を資本金として用意しなくても株式会社の運営を継続することができますが、製造業などをはじめとした、業務用機材や設備、物流システムや倉庫、そして製造するための工場を必要とするようなビジネスモデルであれば、初期投資だけでも大きな金額の準備が伴ってくるからです。

ただし、先に「資本金は会社の持つ体力とその規模をあらわす」と説明しました。事業の中で借り入れを必要としたときに、資本金20万円の会社と、資本金200万円の会社があったとして、どちらが金融機関から200万円の融資を受けやすいでしょうか。会社を設立したときの体力をあらわす資本金の金額が200万円ある会社の方が、当然一般的には融資を受けやすくなります。
つまり、自分が事業を設立する立場でなく資本金を見るときには、その会社の持つ基礎的な体力、そして規模を判断する上での基準と思えばよいのです。

資本金の金額は会社の信用度に比例する?

金融機関や取引先は資本金の金額の大小を、支払能力を判断する上での一つの指標として見るということはすでに説明しました。その金額があまりにも小さければ、当然会社としての支払能力に疑問を感じられてしまいますので、ビジネスのチャンスも減ってしまう可能性があります。
金融機関に取引口座を作ろうとしたり、融資申し込みをしようとしたとき以外にも、取引先が取引を開始するかどうか決める基準として資本金の金額を定款などで確認し、一定の金額以上であれば取引をすると定めている場合もあります。

入社を決めた会社が、資本金を理由に取引を断られている会社だとしたら不安になりますよね。一概に資本金の金額が低い=会社の信用度が低いとは言い切れませんが、十分な金額を資本金として用意した上で設立を行った会社の方がより安心できると言えるでしょう。

中小企業の信用度を資本金で判定するとしたら…


ここまで、資本金お金額の大小が、会社の信用度に大きなインパクトを与えると説明しました。金額が大きければその分だけ信用度は増しますし、極端に少なければ信用度は当然低いものになるということです。大企業であればこの考え方が当てはまるのですが、中小企業の場合必ずしもそうとは限りません。

資本金は、あくまでも設立の段階で用意できた(払い込まれた)金額であり、その金額が今でも会社として保有できているとは限らないからです。事業としての実績がまだない設立時だけで考えれば、自己資本がどれだけあるのか、という点の方が実際には重要となります。

また、資本金が1億円以下の「中小企業者」だと、法人税の計算をする際に所得の金額の800万円までに軽減税率である約15%が適用されます。その他にも交際費、減価償却などの面で特例措置を受けることができます。資本金が1億円を超えてしまえばこの優遇措置は受けられなくなるので、それを回避するためにもあえて資本金を1億円以下にしている場合もあることを知っておくと良いでしょう。

つまり、中小企業においてたとえ資本金が数千万円だとしても、それは決して会社としての体力や規模に欠けるということを意味するのではなく、税金面で優遇措置を受けるための方法としてあえて選んでいる場合もあるということです。

まとめ

自分がこれから就職を希望している企業の資本金がどの程度なのかというのは、何かと気になってしまうポイントかと思います。企業のホームページを見ればほぼ必ず資本金を見ることができるので、まずはウェブサイトでチェックしてみるといいかもしれません。そうすることによって、その会社の持ちうる体力そして規模を知ることができます。

ただし、中小企業の場合はその限りでないということも覚えておきましょう。昨今はインターネット関連ビジネスをはじめとした、初期投資がさほど必要とならない業種も増え、大きな準備資金がなくても事業を興せる時代となりました。金融機関も従来よりは柔軟に会社への融資を検討するようになり、これまでの資本金の金額で足切りするようなことはなく、ビジネスモデルを慎重に吟味した上で、資本金が僅かだとしても融資に応じてくれる時代です。

だからこそ、中小企業への就職・転職を検討されている方は、一概に資本金の金額の大小で会社を判断せず、ビジネスモデルやそのビジネスのサステナビリティをきちんと把握した上で、企業選びをすると良いのではないでしょうか。